全館暖房の室温

 山形もだんだん気温が下がってきました。
そろそろ暖房機器なども使い始めてるお家も多いのではないでしょうか。
実はこの気温を待っていました。

高気密住宅のことは先日、お話しました。
この高気密や高断熱の住宅は、高燃費な住宅でもあるのです。少しの熱源で割安に室内を暖めることが出来るからです。

私どもの北海道仕様の住宅はヒートショックでの脳疾患を予防するため、全館暖房にしてあります。
その仕掛けは至って簡単です。ベタ基礎部分に、電熱線を埋設してあり、そこに割安な深夜電力を流して発熱させます。

朝7時を過ぎると電気代が高くなるので、通電はここで自動的にカット。
日中はこのベタ基礎のコンクリートに蓄熱した熱を放熱させ、ところどころに開けた床のガラリ窓からホンワカホンワカと暖気を全館に放出させると言うものです。

いったい、どれだけの室温を保つことが出来るのかを気温が下がった本日、2棟で実験してみました。
山形市の建物では、午前8:47外気温は9.6度、そして建物内は21.7度
東根市の建物では、午後12:04外気温は8.7度、そして建物内は20.9度

いかがですか?両棟ともに約21度~22度をキープしています。そして外気温との差は約12度
これは、外気温が氷点下になっても建物内の室温は変わりませんから、外気温との差は25度ぐらいになるはずです。すごいでしょ。

これを可能にするのが、高気密と高断熱という性能です。
ちなみに検査の結果、山形市の建物の方が、東根の建物より気密度が0.2ほど高くなっていますので、その差が約1度の室温差になって現れたものと思われます。

この暖房システムは、基礎蓄熱暖房と言いますが、これを深夜電力でやらずに、灯油ボイラーやヒートポンプなどの温水やオイル循環でやると、効率も悪く、ランニングコストもかなりかかってしまいます。

現在考えられる全館暖房方法では、これが初期費用もランニングコストも最低に抑えられる卓越されたシステムだと思います。

この暖かさ、体感してみたいと言う方は、是非おいでになって、不思議な温みを感じてください